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タムタムの基本的な張り具合はトップとボトムが同じ、トップが低い、トップが高いの3種類となります。
それぞれのおおまかな役割りはトップは音程感やアタックなどの調整。ボトムは残響+音程の調整と思ってもらえれば目安となるでしょう。
サイズによる音程の決まりはありません。もちろんあまり緩い張り方では鳴らないし、あまり張り過ぎても音は止まってしまいます。
また、そのサイズがもっとも鳴るチューニングは又はピッチは?と良く質問をされますが、これも決まりは一切ありません。ある程度の音程や鳴り方はチューニング次第で作り出す事は充分可能です。

 

STEP-1 ヘッドを均等に張る。

まず、チューニングをしやすくするために打面ヘッド、裏面ヘッドとも均等に張ります。


Play

左手の人差し指でヘッドの中央に軽く触れながら、時計回りにチューニングボルト付近を軽く叩いて倍音を確認していきます。
各部分の倍音にバラツキがあったらチューニングボルトを少しずつ回しながら整えていきます。

ある程度整ったらスティックでヘッドの左右上下を叩き全体のバランスをチェックし、整っていなかったらもう一度先ほどのテンション調整の部分に戻ります。

“一箇所変化させたら全体をチェックする”という具合に、こまめに全体の倍音を確認しながら調整をしていってください。

バラツキがひどい時は、各チューニングボルト付近を手で押してテンションのかかり具合を確認し、手で押したときの感触を整えてから、ビデオに示してある方法に移ると良いでしょう。

均等に力を加えていくには対角線に締めていくことが一番よい方法ですが、この事だけに気を取られてしてしまい、音も変化を確認せずにチューニングをしてしまう場合が多いようです。 しっかりと音に変化を聞き取りながらこの対角線で締め付ける方法だけでなく時計回りもうまく利用してチューニングをしていきましょう。

 

 

STEP-2 打面と裏面のピッチを揃える。

各ヘッドを均等に整えられたら、次に打面と裏面のピッチを揃えます。
※チューニングに慣れてきた、又は慣れている人はこの作業は飛ばしてもかまいません


Play  

まず、片方の面を手のひらで軽く抑えミュートし、ピッチを確認します。ピッチがわかったら反対の面のピッチを確認します。
次に自分の調整したいピッチに近い方の面にそれとは反対側のピッチを少しずつ近づけていき、打面と裏面のピッチを揃えます。

チューニングボルトを回す割合は4分の1回転程度にしましょう。絶対にボルトを一気に締めないようにしてください。
締める場合は、手前から時計回りの順に各ボルトを締めていき、緩める場合はその反対の順番に緩めていきます。


調節する時には出来るだけ各ボルトを少しずつ回して、その度に叩いて音の変化を確認して下さい。

 

 

STEP-3  打面と裏面の音程差をつける

打面と裏面の音程差をつけます。
※この時点ではドラムセット全体のピッチは気にせず、楽器の鳴りを重要視してください。
まずは以下の3種類のサウンドファイルを聞いてチューニングによる鳴り方の違いを確認してください。

EX1
現在の状態
(同じ音程)
EX2
打面を下げた場合
又は裏面をあげた場合
EX3
打面をあげた場合
又は裏面を下げた場合
打面 = 裏面 打面 LO < 裏面 HI 打面 HI > 裏面 LO
共鳴しないので残響が短くまとまりがあるので、ピッチが聞き取りやすい音です。が、少し淡白な音です。 現在もっとも多く使われている張り方です。アタック音とサスティーンのバランスがよく、音色も豊かです。 ビートルズのような叩いた後で音程が変わる音(ベンド音)になります。アタック音とサスティーンが分離して聞こえますが、意図的にこのような音色にするのも、もちろんありです。
Play Play Play

今回はEX2の作り方を大雑把に説明します。

現在の状態(EX1)から、打面のチューニングボルト全てを均等に1/8回転緩め一度スティックで叩いてみます。
いかがですか?たったこれだけ緩めただけでも元の状態とはかなりサウンドが変わっているはずです。この作業を“両面のヘッドがしっかりと鳴っている状態”又は“自分のイメージに近い音”になるまで繰り返します。

もし緩める前の方がよかったと思った場合は、1/8回転ずつ締めてあげれば元に戻ります。

この作業を繰り返し行い自分のイメージするサウンドに近づけていきます。
気に入ったサウンドになったら、打面側のピッチと裏面側のピッチの差がどれぐらいなのか?ということを確認しておくと今後のチューニングに役に立ちます。

常に自分がどの程度音を変化させたかを、ボルトを回した具合と音の変化の2点で確認する事が、自分の好みの音に確実に近づくポイントです。この方法は一度試した音が気に入らなければ簡単に元の状態に戻す事が可能です。


混乱してしまった場合は、面倒でも一度STEP2に戻ってやり直してください。また休憩を入れて耳を休ませるのも大切です。

 

 

STEP-4   ピッチを決める

タムタムのピッチはこうでなければいけない!といった決まりはありません。 自分サウンドをハッキリさせ、それに近づけるようにしましょう。(好きなドラマーのサウンドを参考にするのももちろん効果的です。)
サウンドファイルは標準的な12、13タム、16フロアタムの組み合わせを使い、音程差が約3度違うチューニングをご紹介しています。
    Play

口径の小さいものから順番にピッチを決めていきます。
今の状態が目的のピッチより低い場合は打面・裏面共に1/8回転締め、スティックで叩き確認します。この作業を繰り返し自分の目的のピッチまで上げていきます。
※ピッチを下げたい場合はこの反対の作業を行ないます。


必ず打面と裏面の調整幅を同じにしてください。ここで上下のバランスを狂わせてしまうと、一つ前の項に戻らなければなりません。


今回はタムとフロアだけ取り上げていますが、実際セットをチューニングするときはまずベースドラムのピッチを決め、それを基準にしてタムとフロアのピッチ(音程差)を決めていきます。


12と13インチの組み合わせは、うまく音程感や鳴り方を揃えにくいと言われていますが、思っている音よりもほんの少しでも高めや低めにすれば、この組み合わせでも簡単に音程差やバランスの良い状態にできます。
また16インチはほんの少し低めにしても良いでしょう。その方が低音の迫力が出て存在感が出ます。

 

 

STEP-5  アタック音とサスティーンをコントロールする

ピッチが決まったら、次はドラムセット全体のアタック音とサスティーンのバランスを調整します。

●アタック音を調整する
打面側のヘッドのテンションを調整しコントロールします。
アタック音が弱い場合は、ピッチが変わらないように極わずかにチューニングボルトを締めていきます。
※弱めたい場合はこの反対の作業になります。

●サスティーンを調整する
裏面のヘッドテンションを調整しコントロールします。
長くしたい場合は緩め、短くしたい場合は締めるのが基本ですが、上下の音程差と密接に関係しているので、必ずしもこの方法で正解というわけではありません。
自分の耳で確認しながら調整を行なってください。

タムはタムホルダーの差込具合などでサスティーンが変わります。
 
フロアタムは深さがあるので、サスティーンの長さが タムよりも重要になります。
更にボトムヘッドの微調整が必要となります。