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知識編

スティックの選び方 


選び方 GATEWAYセレクトについて
当店では、スタッフが曲がり・木目はもちろんのこと、重さ・ピッチ・木の質・バランスの全てを一本一本厳密にチェックし、良質のペアを責任を持って選定したものをGATEWAYセレクトとして販売しています。※現在はVATERとVIC FIRTHの2社から選定しています

さて、どうしてそこまで細かく選定しているかというと、スティックはただの「道具」ではないんです。その良し悪しはドラマーのタッチや音色に非常に深く影響します。
求めるサウンドに合ったスティックを使えば、サウンドのコントロールやスティックコントロールの面で、よりリラックスしたプレイが可能なります。

ドラマーにとって一番身近な「楽器」として、一度じっくりスティックと向き合ってみる事も必要なのではないでしょうか?
こだわらなければいけない理由がハッキリとわかるはずですよ。
ぜひ一度、下記に示したGATEWAYセレクト選定方法を参考に、ご自分でも試してみてくださいね。

 CHECK 1 
  曲がり と木目
曲がりのあるスティックは、ストロークの軌道でのブレが起こりやすく、ストロークが不安定になります。また、打面に接地した瞬間も、力の逃げ方が安定しないため、タッチも不安定になります。これにより、音色が不安定になったり、発音が鈍くなるといった悪影響があります。また木目については、縞模様になっているものや、木目の濃いもの・木目が曲線になっているものは、曲がりやすい・折れやすいなど耐久性が低くなります。
 
★選び方!
ガラスなどの平らな物の上でころがし確認します。ショルダー部分は特に厳しくチェックします。 実際に振った感触で確認する場合は、硬めのラバーパットを使います。ヒットの瞬間に「グニャッ」とした感触のあるものは曲がりがあります。

★選び方!
現状が真直ぐでも、今後悪くなりそうだったり折れやすい木目のものは排除します。


買ったときは曲がりが無くても、使用状況や保管条件などで湿気の影響を受けだんだんと曲がりが発生します。湿気の多い夏季は約1ヶ月ほどで曲がりが発生してしまいます。
少しでもこれを防ぐ為に、ビニール袋など密閉できるものに入れて、湿気の少ない所に保管するようにしましょう。

 
 CHECK 2 
■  密度(木の質)と重量
重量が上がるほど木の密度も高くなりますが、同じ重量でも密度も同じとは限りません。密度が低いスティックは湿気に弱く、折れ・曲がりが発生しやすい為、耐久性が低いと言う欠点に加え、音の粒を立てづらく、芯が細くて存在感の薄い「抜けの悪い音」を生む原因にもなってしまいます。さらに、左右の重量の違いは、音量・音圧も左右違ってしまいます。
 
★選び方!
パッドなどを叩いた時に、低音がしっかり出ていて音質が硬くてハッキリとしているものは密度が高く、高音だけが目立ち濁って割れたような音質のものは密度が低い状態です。
★選び方!
重量は レタースケールなどでチェック。ほんの2〜3gの違いでも、ずいぶん印象が変わります、実際に振った印象を大切に。



左右の音色・音質を揃えるトレーニングの場合は、左右とも全く同じ条件のスティックを使った方が違いが明確になります。プロドラマーの中には、非利き腕のパワー不足を補うために非利き腕側を重めにするなどの工夫をして、左右の音色を揃えている方や、左右のスティックの材質を変えて役割を分けている方もいます。

 
 CHECK 3 
■  バランスのチェック
同じ種類のスティックでも、重心(バランス)の位置の違いで、タッチ(叩き心地・感触)や操作性に大きく影響が出ます。重心がチップ側にあるとスティック自身の重みが乗りやすくパワーを出しやすくなりますが、スティックの重量以上に重く感じるので、重量によっては操作性が悪くなる場合があります。逆に、グリップ側にある場合は、太くて重いスティックでも意外と扱いやすく感じられますが、細くて軽いスティックでは、パワー感や音の芯を得づらくなります。
 
★選び方!
パッドをチップ側・グリップ側の両方で叩いて感触を1本1本確認します。チップ側を持って振っても、振りやすい・意外と重みを感じないという場合はチップ側に重心があり、その反対の感触の場合は、グリップ側に重心があります。エアプレイでも確認できます。


同じバランスのものも、グリップする位置の違いで大きく印象が変化します。どれが良いという基準はありませんので、ご自身の好みで選びましょう。又、必ずしもチップ側・グリップ側と、どちらかに重心が寄っているというわけではありません。中間の場合もあります。

 
 CHECK 4 
■  ピッチ
スティックのピッチはそのまま楽器の音色に影響します。左右のピッチが不揃いな状態だと、シンバルサウンドを含めて、オルタネイトスティッキングやロールでの左右の音色の違いが顕著になります。
 
★選び方!
同じスティックでもパッドなどを叩いた時の音程が違う場合があります。硬めのラバーパッド や頭をたたいて確認します。


左右の音の違いに悩みを抱えているドラマーはこのポイントのチェックをお忘れなく。
パッドで分かりづらい場合は、頭を使ってみましょう!つむじ付近を軽くコンコンと叩いてみてください。スティックのピッチが頭蓋骨に響きますよ!

 
  ワンポイントアドバイス 

実際に試してみると、上記のチェック1〜4のポイントを全てクリアしたペアをみつけるのは予想以上に困難なはずです。現実的には、全てのポイントを最高の状態でクリアするようなペアは、1グロス(12ダース=144ペア)の中でも1ペア取れるかどうかの貴重なものです。これぐらいになると、もはや“運”の勝負。もしも、そのような極上のペアに巡り合えたアナタは超ラッキー!!!一生使うつもりで大切にしてください。

「そこまで貴少な存在のものに出会えなくても、なるべく良質のペアを選定したい!!」
そんな時は、急ぎでなければ次回の入荷を待ったり、候補のスティックの種類を複数用意しておく事をお勧めします。

★こんなときは??
「良いものがないが、すぐに必要だ!」又は「良いペアが見つからないが、このモデルしか使いたくない!」という場合は、やはりある程度妥協するしかありません。あまりお勧めできませんが、プレイスタイルによって妥協できるポイントも違ってきますから、各項目のワンポイントアドバイスを参考に見極めましょう。
4つのポイントとも左右完全にそろったペアを探す場合は、上記の順序でセレクトしていくのがおすすめですが、この場合は、妥協したくないポイントから順にセレクトしていくと良いでしょう。

 
 最後に 
木の鳴り・バランス・重さ・ピッチ・木の質が揃った良質のスティックは、発音の速さ・音色やタッチの安定感など操作性とサウンド面に与える影響が大きく、ご自身の奏法やサウンドのコントロールに対する意識を向上させる手助けをしてくれます。実際の楽器に限らず、練習パッドなどにおいても、音色や音の立ち上がり・粒立ちなどのサウンド面で、スティックの質の良し悪しが顕著に現れます。
ただ楽しむことが目的の場合は、そこまでこだわる必要はないとも言えますが、上達のためにはスティックへのこだわりも非常に重要な事だと言えるでしょう。

 

サウンドファイル

NGスティックとGATEWAYセレクトの比較

PLAY ROCK スタイル
※NG→GATEWAYセレクト

サウンドファイルでは、可能な限り同じタッチ・ストロークでプレイしています。

前半のNGスティックは、細くてルーズな響きです。粒立ちの不明快さや音色の不安定さが目立ちます。又、重量のわりにパワーが乗りきらずに、低域の響きはほとんどなく、高域のみが不規則に広がっています。

後半のGATEWAYセレクトは、太くシャープな響きです。アタックとサスティーンの分離が良くリズムの点が明快です。パワーの乗りもよく、低域のサスティーンがシャープに広がります。

【NGスティックの詳細】
曲がり:なし(曲がる寸前の状態です)
木目:悪
密度:低
重量:58g
バランス:不安定
木の鳴り(質):悪


【GATEWAYセレクトの詳細】
曲がり:なし
木目:良
密度:高
重量:50g
バランス:チップ・ショルダー側
木の鳴り(質):良


全く同じ材質・形状である事をイメージして聴き比べてみてください。

 

■ 使用スティック ■

VIC-FIRTH / 5Aヒッコリー■太14.1X長407X首6.2ティアドロップ

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