■ ソンとコンガ EL
SON Y LA CONGA
キューバ発祥の音楽は、数多く存在します。ポピュラーなリズムとしてみなさんご存知のルンバ、マンボ、チャチャチャをはじめとして、最近ではサルサも世界中でポピュラーな音楽となっています。その数あるリズムの中で、サンティアゴ発祥の代表的なリズムとして、ソンとコンガが挙げられます。首都ハバナにも、もちろん同じリズムが存在しますが、明らかに違った独自の道を歩んでいるように感じます。
土地柄の違いでしょうか?しゃべっていることばは、ハバナとサンティアゴではどことなく違って聞こえてきます。同様に音楽にも同じ違いが感じられます。
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■ ハバナのソン EL
SON DE LA HABANA
サウンドは明るくポップです。ノリもどことなく軽く感じてしまいます。また、流行に敏感で、ソンに使用される管楽器と言えば、トランペットと言うのがお決まりだったんですが、最近のハバナのソンではトランペットに替わりサクソホーンが使われるようになってきました。都会的で洗練された良さがあります。
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■ サンティアゴのソン EL
SON DE SANTIAGO DE CUBA
♪EL SON (サンティアゴのカフェでの録音)
サウンドは哀愁が漂っていて深みがあるんですが、どことなくいなたく(かっこ良くなく)、都会的でもなく古臭い感じがします。良く言えば、トラディショナルとも言えます。サンティアゴの若手バンドは、新しいサウンドにチャレンジしているんですが、どういうわけかやっぱりいなたいから不思議です。このいなたさは癖になるとハバナのソンでは物足りなく感じてきます。いなたさは、良いあじ(SABOR)でもあります。
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■ ハバナのコンガ
LA CONGA HABANERA
洗練されたシャープでスマートなサウンドで躍動感があります。楽器も比較的ちゃんとしたものが使われています。竹馬に乗って演奏したり、ダンサーがいることがあります。大衆が踊って楽しむというよりは、観賞するもののように感じます。
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■ サンティアゴのコンガ
LA CONGA SANTIAGUERA
♪LA CONGA(サンティアゴのカーニバル会場での録音
特徴的なのは鐘のサウンドです。鐘といっても実際は廃車になった自動車の大小のブレーキドラムを使います。リズムはシャープですが、洗練された感じはありません。見せる要素はまったくなく、コンガが街に出ると大衆がどこからともなく集まってきて踊りだし長蛇の行列になります。ダンサーなんてもちろんいるわけがありません。子供から老人まで大衆全員が踊りを楽しんでいます。)
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