VATER / POLY BALL BEATER

表現力重視の柔かい音色ならフェルト、アタック重視の硬い音色ならプラスチック、音量重視のパワフルな音色ならウッドというように、ビーターの選択は音楽スタイルに合わせたベースドラムのサウンドを決める重要な要素になります。
しかし、この定番の3種類のビーターは、それぞれ得意なエリアと不得意なエリアがある為、市販モデルの中にはどの面を使うかでそれぞれの特徴が得られる2WAY・3WAY・4WAYビーターという欲張りなものもあります。

しかし、、、そんなの目じゃない!!と言わんばかりに、もっと欲張りなのがこのVATER/POLY BALL BEATERです。

“フェルトビーターのような柔かい鳴り+高域が目立つプラスチックに対して低域が強調されたアタック+ウッドビーターに匹敵する音量+粒立ちの安定感=POLY BALL BEATER”

という式が成り立ってしまうぐらい“一音にいろんな要素が詰った”イイトコ独り占めのビーターなんです!!

★材質:ポリエチレン


CHECK 1

■ 重量比較

 

フェルト プラスティック ウッド ポリボール

約83g

約100g

約84g
(旧タイプは約102g)

約95g
LUDWIG
L1286
DW
SM101
DANMAR
#205
VATER
VBPY

CHECK 2

■ 定番ビーターとPOLY BALLのサウンドチェック

 

■録音詳細
Rチャンネル/打面側マイク Lチャンネル/フロント側マイク

 
  ■ フェルト LUDWIG / L1286

レンジの広い響きと、ドラマーのダイナミクスコントロールにナチュラルに反応してくれる定番ビーターの中では最もスタンダードな柔かい音色で、サスティーンも長いのが特徴です。
 
  ■ プラスティック DW / SM101

ロック系のスタンダードとして、アタックの音量を稼ぎたい時に便利なタイプです。他のビーターと違って、点ではなく面で打面をヒットしているという感じが聴き取れると思います。主に大音量を守備範囲とするので、ピアニシモなどの繊細なプレイでは、ベースドラムの鳴りがついてこない傾向があります。
 
  ■ ウッド DANMAR / #205

フェルトよりも中低域の響きが強調され、ビーターの重量や密度もあるので非常にパンチのあるヘヴィなサウンドが魅力です。主に、中〜大音量を守備範囲とし、ダイナミクスレンジが広く音の粒が揃えやすいという利点がありますが、バランス面でコントロールしにくいという点もあるので好みが分かれるタイプです。
 
  ■ ポリボール VATER / VBPY

シャープなアタックと音の立ち上がり・柔かい鳴りが共存した、まさに定番ビーターの長所を合わせたようなサウンドが特徴です。バランスが絶妙で音の粒がとても揃えやすいので、サウンドファイルでも1打目と2打目の響きがほぼ均等に揃っているのが聴き取れると思います。
 

スバラシイ!

■ 絶妙なタッチとバランス!!

サウンドの絶妙さと共に、ポリボールビーターの最も魅力的な部分がタッチとバランスです。“サウンドの芯を捕らえる”と言っても過言ではない個性的なタッチは、“ベースドラムを鳴らす心地良さ”が感じられる他のビーターには無い新しい感覚です。
また、重量のわりにフェルトビーター並にコントロールしやすいバランスも絶品で、それゆえに細かいダイナミクスが付きにくいという面もありますが、ここが音量や粒立ちの揃えやすいポリボールの個性に通じています。
 

耐久性

■ ハードヒットに要注意!!

同じ樹脂系でもプラスチックビーターよりも軟らかいポリボールは、ハードなショットだと打面との摩擦であっという間に変形してしまうという難点もあります。どちらかというと、クローズ奏法よりもオープン奏法やアコースティック系のアンサンブルなど、あまりパワフルさを必要としないスタイルで本領を発揮します。