Nate Smith スペシャル
ドラムクリニック
<LUDWIG ROADSHOW>

2017年8月29日、アメリカLudwigドラムの新商品紹介イベント「LUDWIG ROADSHOW」+Nate Smithのスペシャルクリニックが国立音楽院にて開催されました!!
Ludwigの発表前の新商品を間近で見て、触って、Nate Smithによる豪華なデモで直に体感できる素晴らしいイベントでした♪

LUDWIG ROADSHOW<Snare Drums>編

新商品4台 + LM402Kのアルミのシェルにクロムメッキを今回はせずに作られたモデルが、
全部で5台が展示されていました!眩しい!

Heirloom Stainless Steel

14”×5,5” 14”×7”の2種類のサイズが新しく登場!シェル厚が1mmという薄いステンレスシェルからはパワフルでまとまった音が飛んできます。
レーザー彫刻が施され、ザラザラしたブラッシュフィニッシュ加工が特徴。

Copper Phonic

今までにあった5”、6,5”に新しいサイズとして14”×8”が加わります。
サウンドはダークで中低音がしっかり出て、更にドライな印象を受けました。
ヴィンテージ感が漂う大人な雰囲気に目を奪われます。

Black Beauty

新しく14”×8”サイズが登場。
材質はブラス(真鍮)にブラックニッケルメッキを施した1,2mm厚のシェル。
とってもパワフルな音量、そしてリッチな倍音、芯のある存在感溢れるサウンドです。

Bronze Hammered Phonic

サイズを8”にすることでリムをかけた時のアタックがよく出る様になりました。
色鮮やかなトーンと音楽的な倍音を持ち合わせていて、更にハンマリングをすることでコントロールしやすい仕様になっています。

LUDWIG ROADSHOW<Drum kits>編

Evolution Maple 【TRANSPARENT BLACK】

100%北米産メイプルを使用し、ラッカーフィニッシュを施された見た目が美しいモデルです。木目が透けて見えますね!45度に切られたエッジと厚さ8mmのシェル。アタックの強くロック、ポップ、ジャズ幅広く対応できるサウンドとなっています。カラーは日本仕様のTRANSPARENT BLACKのみです。

45th ANNIVERSARY VISTALITE LIMITED EDITION

2017年はVISTALITEを発表して45周年ということで、
祝う為に発表されたモデルで、復刻ではなく今までにないフィニッシュの2種類となっています。

【Green Sparkle】  グリーンスパークルをアクリルの中に入れ込んで作られたシェルでド派手な見た目が印象的です。
45周年にちなんで45台が生産され、日本には2台入荷。
エッジは45度でカットされているので広いチューニングレンジで様々なジャンルに対応していて、
特に芯がありシャープなアタック音と大きなサウンドが得られるのでロックやポップとの相性は見た目も音も抜群です。

【Tri-band Black】 
70年台によく見られたカラーパターンAと言われる地面に平行な3色が特徴のモデル。
Tri-band Blackの面白いところは今回新しく作られたグレーが加わりブラック、グレー、クリアで
グラデーションを表現している独特なシェルとなっています。

BREAKBEATS 【PURPLE SPARKLE】

日本限定で世界のどこにも売っていない2017年の限定色で
華やかで可愛らしいモデルです。この限定色の他に今までブルー、ブラック、ホワイト、ワインレッドの4色があります。
小口径とこのカラーからは想像しに くいパワフルな鳴りが特徴でこのギャップが私的にグッとくるポイントです。

今回のLUDWIG ROADSHOWでは8”のスネアドラムが多く発表されましたが、アメリカでは今、8”が大流行しているらしい・・・。また、個人的にはアタックが強めでローのよく出るスネアドラムが多い印象もあります。今年は攻撃的なキャラクターが流行っているのかなと感じました!

Nate Smith SPECIAL DRUM CLINIC

受講者の大きな拍手が湧き上がると共に登場したネイト・スミスは静かにドラムセットに腰をかけました。
1曲目は空間のあるずっしりしたドラムソロ。約5分間のソロの間に何度も受講者は声をあげ興奮していました。
この曲はスティーブ・ガットに影響されて作ったと語っていました。

2曲目はタム類を多用したパーカッシブなリズムからビート系に移り、
またパーッカシブな激しいリズム!発展していく曲に聴き入ってしまいました。
3曲目は7/4拍子と7/8拍子のミックスした曲でネイト・スミスのドラムと受講者のダウンビートの手拍子で曲を楽しみました。
ネイト・スミスの巧みなリズム遊びに私たちは惑わされないように必死でした(私だけかな 笑)。
この後も3曲のソロを演奏しました。
マックス・ローチに影響されて作った楽曲やシェイカーを駆使した楽曲や
シャーロットバージニアに向けた思いを表現した楽曲、
ジェイ・ディラに対するリスペクトを込めた楽曲を演奏したと語っています。

ここで質問タイムに入りましたがたくさんの質問が投げかけられ時間を区切る程でした。ここでは私が特に大切に感じた事や共感できた事の4つに絞って紹介します。

★「私たちの年代の時に何をしていましたか」

→「兄弟がもともとドラマーで見ることから始めました。後に学校のマーチングバンドに参加しました。その後ドラムコーに参加して初めてそこで初めてルーディメンツなど基礎を学びました。最近はいろんなミュージシャンと演奏することで影響を受け音楽的に世界が広がったと思います。」

★「いつもどんな練習をしていますか」

→「壊れたレコードのように聞こえることがありますが、全て基礎的なところに繋がっています。よくフラムのエクササイズをしますがその際にハイハットとキックで足を動かしながら四肢を使うようにしています。」

★「気持ちのいいビートを叩くためにはどうしたらいいですか」

→「まずは自分が思う気持ちのよく聞こえる音楽をたくさん浴びるように聞き、それから始めてドラムセットに座って自分なりに解釈をして練習をする。自分は聞くことが始めだったのでそれが大切だと思います」

★「ダイナミクスの付け方はどうしていますか」

→「小さく叩こうが大きく叩こうが同じように聞こえるように叩くことが大切だと思うがまずはルーディメンツを練習することだと思います。オーディオのボリュームをいじっているような気持ちで叩いているので小さいおともしっかり前に出ているのではないかと思います。」

"オーディオのボリュームをいじっているような気持ちで叩いている"

ネイト・スミスの演奏の印象は細かいことをやっても、小さいボリュームでも打点がはっきり聴こえるところでした。
細かいことをやって潰れたり、粒の間隔が揃わなかったり、
小さいボリュームを意識していると弱々しくなったり、リズムがもたったり・・・。
このイメージはとても参考になります。
そして、今回披露されたネイト・スミスのドラムソロの楽曲には尊敬できる人や
好きなアーティストに影響されて作曲されたものがいくつかありましたが、
好きな音楽や気持ちよく聞ける音楽を浴びるように聞くことで影響されていくのだと思います。
また、「いろんなミュージシャンと演奏する事で音楽的にも世界が広がった」と
語っています。自分の幅を広げるためにはたくさんの音楽に触れ、
たくさんの演奏者に出会う事だとわかります。
練習だけでは得られないところなのではないでしょうか。

新商品を一足先に見ることができましたし、
ネイト・スミスの演奏や質疑応答からは勉強になることがありました。
野中貿易さんからはお土産を頂き、最後に一緒に写真を撮ることができたので
大満足の1日になりました。

関係者の皆さん、ありがとうございました!!!!!

商品説明:Ulysses Salazar
訳:野中貿易 今永
クリニック:Nate Smith
訳:Toshi Kasuga
レポート:GATEWAY 田中