LUDWIG/ LEGACY CLASSIC


■シェル/メイプル&ポプラ&メイプル3PLY+メイプル単板リインフォースメント
■ストレイナー/P85
■バット部/P33
■テンション数/10
『現在の技術と、ほぼ1世紀近いドラム製作のノウハウを結集して、世界で最も有名になったドラムの音を復活させる!!!』と、2007年にLUDWIGが満を持して発表したLEGACY CLASSICシリーズは、シェル構成を3PLY+メイプルリインフォースメントとした、60年代後半から70年代のヴィンテージLUDWIGを踏襲した期待の新シリーズとして登場しました。

中には『どーせ、ただのリイシューモデルでしょ!!?』と、いきなりバッサリ斬って捨ててしまうドラマーもいるかも知れませんが、今回は、このシリーズに新たに加わった待望のスネア、LEGACY CLASSIC SNARE LLS364の“ただのリイシューモデルではない”新シリーズとしての個性や魅力を堪能してみたいと思います。

 

 サウンド

  早速ですがこんな音してます!!

  まずは肝心のサウンドをチェック!!中身が違うので、参考とまではいきませんが、ちょうど70年代LUDWIGの14X6.5 の6テンションモデルがスタジオの片隅にありましたので、比べてみました。2つのスネアは可能な限り近づけてチューニングしています。

10テンションのアタック感・パワー感・サウンドの明るさ・高域の伸びなど、確かに新鮮さもありますが、実際に70年代のスネアと比べると、この時代の“まさにLUDWIGなサウンド”を間違いなく受け継いでいるのが聴き取れると思います。
シェル構成に若干の違いはあれど、LUDWIGの伝統を確実に受け継いだ新しいシリーズとしてとても魅力的なサウンドです。


■LUDWIG / LEGACY CLASSIC 14X6.5 LLS364

※14X6.5打面のみREMO/114BAに交換

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 サウンド♪

・単体サウンド
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 サウンド♪

・セットサウンド
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 サウンド♪

・おまけ
LUDWIGといえば、やはりこんなサウンドも真骨頂!LEGACYも得意気!!?


■LUDWIG / 70's SNARE

※マホガニー/ポプラ/メイプル3PLY+メイプルリインフォースメント

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 サウンド♪

・単体サウンド
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 サウンド♪

・セットサウンド

シェル

  この仕様がLUDWIG好きドラマーにはたまりません!!



LEGACYシリーズの“売り”と言えば、やはり3PLY+リインフォースメントのシェル構成に尽きます。60年代〜70年代当時のヴィンテージLUDWIGでは、この3PLYの内訳はメイプルやポプラの他にマホガニーを使うのが主流だったようですが、このLEGACYシリーズでは、外側からメイプル・ポプラ・メイプルという構成になっています。
また、OLDスネアでは、シェルの厚みが3PLYで幅約5mm程度なのに対し、LEGACYでは約6mmに変更され、パワーアップしています。
 
マニアックワンポイント
60年代〜70年代のLUDWIG木胴シェルは、構成は同じ3PLY+リインフォースメントでも、60年代中盤頃までのシェル内面が白く塗装されていた時代と、60年代後期からのラッカーフィニッシュに移行した時代に分かれます。
白い塗装をしていた時期は、シェル材に使われている木が決められていなかったようで、実は木の種類を隠すためにこのような塗装をしていたそうです。この時代は、いくつかの材から1つのドラムセットを組んでいる事もあったようですよ。と言っても、もちろんこの時代のサウンドはご存知の方も多い通り、その後のLUDWIG人気を支える事になった絶大な説得力を持った音色です。
多くのドラマーを魅了してやまないこの時代のLUDWIGのこだわりは、木材がどうこうよりも“音が良いかどうか?”に集約されているのかも知れませんね。

ベアリングエッジ

 OLD LUDWIGそっくり!!??


 

ベアリングエッジもサウンドを司る重要な要素です。エッジ形状も60年代〜70年代頃のラウンドしたエッジを踏襲していますが、ラウンドというよりはプライの幅が増した分、頂点になる部分が平らになり、やや台形状になっています。スネアベッドも、ほぼOLD LUDWIGそのままの広範囲で“まっ平ら”な加工が施されています。

ラグ&エンブレム

 これまたそっくり!!??


LEGACY
 

60's

現行のLUDWIG木胴シェルと同じく、5インチモデルはレギュラータイプ、6.5インチモデルにはハイテンションラグが採用されています。
また、LEGACYシリーズのエンブレムは、60年代頃のキーストーンバッジを模したものが新たに採用されています。

まとめ

  まさにLEGACY!!

  LUDWIGの創業はなんと1909年。来年には100周年を迎えるそうです。この間にはそれぞれの時代で壮絶な紆余曲折を経ていますが、100年間ドラムを作り続けてきたというのはとてもすごい事ではないでしょうか。LUDWIGだけに限ったことではありませんが、やはり歴史の長い楽器メーカーというのは、どんなラインナップにもそのメーカーにしかない独特のサウンドというものがあります。
LEGACYシリーズは、まさに現在の技術とドラムメーカーとしての100年という時間を凝縮させ、さらにはLUDWIGの名を世界中に轟かせた時代のサウンドを継承した、LEGACYという名前にふさわしいクオリティを秘めた逸品です。