STEVE JORDAN / GROOVE IS HERE



詳細情報
収録時間:65分
日本語字幕あり

教則映像というと、技術の向上や、またはその助けになるようなアイディアを学ぶため、憧れのドラマーや気になるドラマーのテクニックを学ぶために参考にする場合が多いと思います。

しかし、
・ミュージシャンなら誰にでもある上手に演奏できるようになりたいという衝動はどこから、なぜ来るのか?
・どうして練習し続ける事が大切なのか?
・ドラマーに本当に求められているのは何なのか?

という視点で考えると、そういった根源的な部分をテーマにした教則作品が意外と少ないことにも気付かされます。

もちろん、それらは全て“音楽をより楽しめるようになるために必要な事で、それが当たり前であるからこそ”という事も言えますが、STEVE JORDAN / GROOVE IS HEREは、まさにそういったルーツをテーマに、ドラマーとして、いちミュージシャンとして、根本的に押さえておかなければならないテーマ、

「グルーヴすることの大切さ」

を改めて学び取れる逸品の教則作品です。


 ■まさしく!!  GROOVE IS HERE!!
あらゆるスタイルの音楽で、名盤と呼ばれる数々の音源で類稀なグルーヴを生み出してきた張本人スティーヴ・ジョーダン。

彼の叩き出すビートは、特別な事をしていなくてもとても自然です。楽器を演奏しているというよりも、まるで楽器もこの人の体の一部であり、演奏=会話をするような感覚に近いのかもしれません。
この作品の冒頭で彼は、「太鼓は昔から“伝達”のために使われてきたし、今でも“伝達”のためにあるんだ。」と語っていますが、これが本当に説得力満点 です!!!
!素晴らしいと評価されているドラマーは、どんなスタイルであっても、この“伝達する能力”が非常に優れているのが共通点かもしれないと納得させられます。

彼のスタイルは、演奏に集中して次にどうするかを考える、というよりはもっと大きな意味でその場の音楽に集中してバンド全体の指揮をとるコンダクターに近い感覚、又は、演奏がより明確に心地よく響く(グルーヴする)ポイントにバンドを導くスタイルと考えたほうが自然に見えます。
まさに、演奏しながら他のミュージシャンにそのポイントを“伝達”し 、それを受け取ったミュージシャンは、よりシンプルで、より自由度の高い演奏を楽しんでいるかのようです。

この作品は、

・スティックはこう握りなさい。とか、
・こんな感じで振りなさい。とか、
・ペダルはこんな風に踏みます。

といった技術的なアドバイスはありませんが、その代わりに、どんな音楽の演奏でも、まずはリズム・グルーヴを意識するという彼の姿勢や考え方、そして、そのためにまずリラックスして音楽を感じる事の大切さ、バンドの中でのドラマーというポジションの魅力を改めて見直せるばかりか、私たちドラマーにとってはもちろん、全てのミュージシャン にとって音楽を演奏する上で最も根本的で大事な事、“グルーヴすること”をテーマに、それを確実に感じられる逸品です。

・いっぱい練習して。たくさん上手になって。その次はどうするのか???
・そもそもどうして上手になりたいのか?
・本当に上手くなるってどういう事なのか?

ミュージシャンである事を深く見つめなおすのに、教則作品としてこれほど迫れるのも彼が天才と呼ばれる由縁なのかもしれません。