DW / DW5500TL & 5500L
ライトウェイトハイハットスタンド

DWのハイハットスタンドは現在、最上位機種の9000シリーズ、スタンダードモデルの5000シリーズに加え、ヴィンテージ風のルックスで軽量な6000シリーズがラインナップされています。中でも5000シリーズは、フットペダルと並んで、DWの基本となるシリーズで、ベアリングシステムを採用した5500DELTAと、ライトウェイトが魅力の5500Lという2つのタイプに分かれます。
アクション重視の9000や5000DELTAは、ベアリングや偏芯カムの効果で踏み込み時の驚異的な滑らかさが話題になりましたが、DW-5500L/TLタイプは、「シンバルの自然なサウンド」を得やすい事と、ペダルの上下運動をスプリングのアクションだけに任せる「素直な踏み心地」が魅力で、オールドスタンドなどにも通じる最もシンプルな構造を、現代の様々なスタイルに対応させたモデルと言える逸品です

 詳細データ

 
  重量:約5kg
セッティング可能な高さ:725mm〜1025mm
パイプ直径:上部/19.1mm-下部/25.4mm
全長:1130mm
ロッド直径:7mm

 ポイント 1

パイプ径とサウンドの関係

※写真左から
5500DELTA→5500L

5500TL/Lタイプは、安定感のわりに意外にもシングルレッグの華奢なスタンドとほぼ同等のパイプ径です。ライトウェイトモデルなので、当然上位機種よりも各所で重量を削る工夫が施されていますが、この点がシンバルサウンドに大きく影響をもたらす重要な要素なんです。
9000やDELTAモデルのようにパイプが太く、重量の大きいスタンドは、丈夫さと引換にシンバルの響き(振動)を抑えてしまう傾向にあるため、サウンドもタイトになります。

 ポイント 2

2脚式・3脚式のアクションの違い

 

ダブルレッグ2脚式のTL・3脚式のLという選択肢に加えて、どちらのモデルも脚部分の回転・スプリング調節・滑り止めと、あらゆるスタイルで十分な安定感を得られる機能性を備えています。どちらも自然な踏み心地が得やすいモデルですが、やはり脚の方式の違いはアクションにも影響します。

■ 3脚式/5500L
3脚式の場合は、反応のシャープさが特徴で、フットボードが足の裏に吸い付くような一体感が得やすいのが利点ですが、踏み込みが強い場合はフットボードのぐらつきが起こりやすいという面もあります。
 

■ 2脚式/5500TL
2脚になると、アンダープレートがもう一つの脚の代わりにもなります。フットボードのぐらつきなどが起こり難く、ツインペダル+足カウベルなど、3脚式よりもセッティングの自由度が増すのが利点ですが、反応がやや鈍くなってしまうという欠点もあります。
また、2脚式の場合は脚部のネジがナナメに取り付けられていますが、これは、フットボードを折りたたんで固定する際の、フットボードの傷つけを防ぐ為です。

 

■ワンポイント
2脚式の場合は、脚の開き具合が安定感を大きく左右します。下記の写真を参考に、脚と支柱を繋ぐバーが水平になるようにセットしましょう。


 各部の詳細

■ロッド

ロング・ショートの2種類のロッドが付属します。
  ■クラッチ

ロック機能が付いているのでシンバルを激しく揺らしても安心です。ただし、ネジ切れが起こりやすいので、シンバルを付け外しする場合は、正しく慎重にネジを装着してください。
※ロック用の小さなチューニングボルトは、とても紛失しやすいパーツですのでご注意下さい。
  ■ボトムカップ&フェルト

アルミ製のボトムカップは、角度調節を横から行える便利な機能を備えています。フェルトは硬めのものが付属していて、厚みのわりにミュート感が少ないのでシンバルの響きを損ないません。
 
  ■メモリロック

メモリロックは大型で重量があるため、固定力は抜群ですがサウンド面にも影響を及ぼしています。ロックの有無や締め具合でも、サウンドの伸びが違ってきますよ。
 
  ■ヒンジ

ボールベアリングヒンジではなく、アルミ製のヒンジが採用されていて、プレイヤーの踏み込みに忠実な反応が特徴です。
 
  ■フットボード

フットボードは幅が細いので好みが分かれますが、DW創業時からの歴史ある形状です。