☆Low Mass Drive
System |
真円カァァァァァム!! |
付属の六角レンチでビーターアングルをお好みのポジションに調整することが可能
LUDWIG/SPEEDKINGのカム位置と近い!! |
アクションを大きく左右するカム部分は、真円のストラップ式です。
これは、JOJO自身も語っているように、行き(ヒットする方向への力)と返り(ビーターが戻ってくる力)でフィーリングが変わらないように、全く同じアクションを得やすい形を追求したものだそうです。
と、ココまでは、特に独特な印象は持ちませんでしたが、このカムの付いている位置が、かなりBDのヘッドに近くなるように設計されていることにはビックリしました。
これは、実際にセットしてみると、まるで偏芯カムのようなポジションになるんです。
通常は、真円カムの場合は、カムとチェーン(ストラップ)が垂直に上下することでパワー感と安定感のあるアクションを生みやすくなるのですが、このJOJOペダルは、踏み込みの軽さと軽快なアクションが特徴の偏芯カムのような一面も併せ持っているのが特徴です。スンゴイコダワリ!!
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JOJOペダルカム |
PEARL真円カム |
DW9000のカム
(偏芯モード) |
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☆シングルポスト |
見た目も重要?! |
DW5000とのポストの高さ比較 |
見た目にもかなりインパクトのあるシングルポストですが、これは、恐らく折りたたみの都合と、スライド奏法を使うJOJOには邪魔になるためにこういう形になっているようです。
そういうプレイヤー的な目線以外で総合的に見れば、両側ポスト式のペダルとの機能的な比較はドッコイドッコイですが、ここでの注目ポイントは、むしろポストの高さ!!
他のメーカーの様々なモデルと比べてみても、ポストが少し高めに設定されています。
これによって、ビーターを長めに設定しなくても、ちゃんとBDの真ん中をヒットしやすいようになっているわけです。
ビーターを長くすると、遠心力の掛かりも大きくなって、アクションにタイムラグが生まれてしまうので、それを避ける効果もありますし、重いビーターを使いたい場合にも、頭が振り回されにくくなるという利点があります。
反対に、パワフルさを重視する場合には、あまり有利には働きにくいつくりですが、このペダルは、冒頭でも触れたように、ヴィンテージペダルのようなバランスの取れたアクションを重視しているため。という事なわけですね。
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コ、コイツ変形するぞ!! |
ドドドーン!! |
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メカ好きにはたまらない変形能力!!!もうサイコー!!
ゲートポストの根本にある変形ボタンを押すと夢のシステムが起動!!
変形後は付属のペダルバックに大分コンパクトに収まります
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☆クランプ |
素早くセッティングするには多少練習が必要!? |
※ワンポイント
クランプ部のゴムパーツは、取り付けに際して、あまり無理な力がかかると、抜け落ちやすくなります。
このパーツがなくなると高さ調整などで揃いにくくなってしまうため、万全を期して、ペダルを購入したら、ゴム用の接着剤などで事前に抜けにくいようにしておくのもお奨めです。
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このクランプは普通のペダルと比べると、ちょっと特殊な機構です。
お世辞にも使いやすいとは言えませんが、この辺は、JOJO自身も、メーカーサイトの動画で細かくレクチャーしています。
1:まずはベースドラムのフロント面がしっかりフラットになるようにセットするのが重要なポイント!!
2:ここからがペダルの取り付けです。本体を折りたたんだところがスタート。
3:折りたたんだまま、ペダルをBDフープに噛ませます。この時点で、ペダルのアンダープレートが浮いたりしているとNGなので、ペダルを差し込んで浮いてしまうようなら、BDの脚の長さ等を調整してセッティングを見直します。
4:上手くペダルが噛ませられたら、一度、折りたたんでいるポスト部分を起こして、フープの厚みに合わせてクランプ部のネジを固定します。このときにきつく締めすぎない事も重要なポイント!!
5:1〜4の設定が出来たら完了です。もう一度折りたたんだところからスタートさせて、最終的にはポストを起こす事でクランプがロックされる仕組みです。
いつも決まったドラムに取り付ける場合は、結構便利な機構かもしれませんが、行く先々のセットを使うというドラマーにとっては、慣れるまではやや扱いにくい印象もあります。。。
メーカーサイトの動画では、JOJO自身も“慎重に!何度も繰り返し取り付けの練習を!!”と口をすっぱくして言っています。
ココは普通のペダルと同じにしてもいいのでは??という気もしますが、この辺がSONORらしいというか、なんと言うか。。
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☆ビーター |
短・・・。 |
写真左から2番目が純正ビーター |
ビーターは、他のメーカーのものと比べるとかなりシャフトが短めです。ポストが高いせいもあると思いますが、それにしても短め。試しに、他のビーターと比べても歴然です。
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☆総評 |
アリアリアリアリアリアリ!!! |
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このペダルの存在を知ってから首を長くして待っていたという方も多いかもしれませんが、その期待を裏切る事がない、とてもナチュラルで軽いアクションが魅力です。
“21世紀の技術で生まれ変わった、ヴィンテージフィーリングのペダル”という言葉がまさにピッタリ、しっくり来ます。
戻りのアクション云々という点についても、本人が相当コダワリをもって試行錯誤したんだろうな。というのが伺えるくらい、フットボードがついてきます。踏んでいて全くストレスを感じることはありません。
はっきり言って、『よくぞ作ってくれました!!』と、興奮してしまうぐらいのクオリティです。
総合的に見て、とても完成されたペダルなのでイチオシには間違いありませんが、足を乗せる位置、奏法によっては好みが分かれるところもあります。
購入の前には出来るだけ実物を良く検証して、ぜひ長い付き合いを前提にご検討いただきたい逸品です。
■どんなドラマーにお奨めか?
・ヴィンテージペダルや、それに近いフィーリングのアクションが好みの方。
例
LUDWIG / SPEEDKING
DW / ORIGINAL5000〜現行6000系
YAMAHA / #700番台
・あまり足を浮かさないでペダルを踏む奏法の方。
・ペダルのアクションで、特に戻りの感触になかなか納得が行かない方。
・初めてのマイペダルをご検討中の方。
■こんなドラマーにはちょっとモノタリナイかも。
・パワー重視の方。一発の重みを重視る方。
・ペダルから足を離す場面がある方。 |