フットペダルの選び方

フットペダルの選択に一番重要な事はどのような点でしょうか?代表的な方法として下記のような点が挙げられます。

メーカーカタログをチェックする。
基本スペックと特徴が詳しく表示されているので一度はチェックしておくのが良いでしょう。しかし、当然ながら良いことしか書かれていないのであまり「うのみ」にするのは考え物。あくまでも機能を確認する参考として。

●予算で選ぶ。
現在発売されている各モデルは1万以内から5万以上と幅広く、同じ価格帯でもメーカーによってスペックもかなり違いがあります。決して「高額だから良いペダル」という訳ではありません。最低限の機能と長く使える物を購入するにはある程度の予算を考慮すべきでしょう。

●試奏してみる。
これが一番確実な方法だと思いますが、実はそうとも言えない部分があります。
ただ闇雲に数多く試してみても、比較する段階でのペダルの設定によっては(スプリングテンションやビーター角度など)、そのペダルの持つ魅力や本来の性能を引き出せないことも考えられます。ほとんどの場合はメーカー出荷時のまま組み立てるのがまず問題ない設定になっているはずですが、最近の多機能重視のモデルでは、実際には一工夫も二工夫もした上で初めてそのモデルの魅力が引き出せるものもあります。
試奏時の感触を購入への確実な決め手にするには、そのペダルの各機能の状態を必ず自分でチェックするか、あるいはあまり自信がもてない場合は、比較する状態を確認できる信頼のおけるショップで購入するようにするしかありません。
色々なモデルを試せば試すほど、どの機種が良いのか迷ってしまい、せっかく試奏しているのに結局決められないような事も意外に多く見受けられるようです。


では、フットペダルの良し悪しを判断し、なおかつ自分に合った機種を選択するにはどうしたら良いでしょうか?ここでペダルの選択に役立つ、基本的な機能別の特徴を重要なチェックポイントとしてご紹介いたします。

カムの選択

基本アクションを決定する重要なパーツなのでできるだけ詳しく知っておくことが大切でしょう。
最近ではこのカム形状の様々な違いを一つのモデルで交換して試せる機種(EDP400、P-2000C)があり、購入後でもじっくりと比較可能ですが、他の機種ではこのカムの違いをまず考慮・選択すべきでしょう。

大別して2つのタイプに別れ、それぞれの特徴は下記のようになります。

●真円カム 
初動時からヒットの瞬間までのモーションが一定で、いわゆる癖の無いタイプです。また各社に必ず用意してある基本モデルのカムでもあります。プレイスタイルを選ばず、初心者や選択に迷ってしまうよう場合には、比較的に安価なモデルが多いので、この形状を選択するのが良いでしょう。

FP9310 DW5000CX P2000C(BK) P2000C(WT) P101P

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>
EDP400J        

詳細はこちら >>
       

●オーバルカム
真円とは異なり衝動時からヒットまでの感触に変化が起こります。癖のあるアクションともいえますが、軽くて音量が出しやすかったり、細かいコントロールに優れた点があるなど、真円タイプでは得られない独特の魅力があります。
どちらかと言えば中級者から軽いアクションにこだわりを持つスタイルの方に適していると言えるでしょう。

FP9410 P2000C(RD) P2000C(BL) DW5000AD EDP400J

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>
HP200 HP900P      

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>
     

 

チェーン、ベルト等の選択

カムと連動してアクションの特徴を活かす重要なパーツがこのドライブストラップ。チェーンドライブかベルトドライブのどちらかが基本ですが、金属系のストラップ式もあります。

●チェーン
踏み込んだ力を確実に伝達し、音量が出し易くタイミングロスの少ない点などから殆どの機種に採用されています。ベルトと比較するとやや踏み込んだ時の脚に掛かる衝撃が強く、またアクションにほんの少し重さを感じるかもしれませんが、よほど軽いアクションを求める以外、チェーンだから悪い点という事は殆どありません。特にロック系の音量が欲しいスタイルであれば、チェーンドライブからの選択で全く問題ありません。


詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>

詳細はこちら >>
     

●ベルト
チェーンと比較した場合に、アクションが軽く、踏み込んだ時の脚に対しての衝撃がやさしく負担が少ないのがベルトドライブ。人によってプレイスタイルや奏法との相性が良くないケースや、音量や反応の点でチェーンより劣る場合がありますが、独特のアクションは大きな魅力があります。現在は各社それぞれ1〜2機種なので、それほど選択の幅が無いのが残念ですが、チェーンよりも細かいニュアンスを大切にしたい場合に候補しても良いでしょう。特にキャリアがあって最近のペダルの正確で機械的過ぎるような動きよりもやや遊びがあるようなアクションが欲しい場合にお奨めです。チェーンとベルトの両方選択できる機種もあります。YAMAHA FP9310、PEARL P-2000C(パーツ交換のみで可能)


詳細はこちら >>

●金属系ストラップ
YAMAHA FP9410とPREMIR EDP400/Jに採用されたチェーンの確実な動きとベルトのような軽いアクションを狙ったタイプ。あくまでも軽いアクションと優れた安定感も欲しい場合にはチェーンよりも信頼できる点が多く、またこの2機種についてはカムの形状が変更できるので、ひとつのアクションを追求するのでは無く、幅広く試したい方には(赤丸付で)大変お奨めです。


詳細はこちら >>


詳細はこちら >>

     

では上記の機能を確認の上、プレイスタイルの違いによってはどのような選択が良いのでしょうか?

 

ジャズ系 
反応の良さを一番に考慮すべきでしょう。特に小音量を中心にダイナミックスを幅広く使用する上で、機能性が多くある機種よりも軽いアクションを第一にレスポンスに優れた機種(PREMIR EDP400/J、シンプルな機能のDW5000CX)を候補としてお奨めします。


注文はこちら >>

詳細はこちら >>

注文はこちら >>

詳細はこちら >>
     

●ロック系 
音量と安定感を最も重視して選択すべきでしょう。アクションについては好みで選択すれば良いと思いますが、迷うようであればまずはチェーンドライブで真円カム、または購入後でも変更可能な機種でじっくりと試していくのも良いでしょう。
今回の特集ではPEARL P-2000CやPREMIR EDP400/Jなどがおすすめです。


注文はこちら >>

詳細はこちら >>

注文はこちら >>

詳細はこちら >>
     

●オールラウンド系 
機能性を中心に使いやすさと反応の良さを考慮すべきでしょう。最近のペダルは1台でどんなアクションも再現可能ととっても便利です。またはシンプルな構造の機種をじっくりと試していくのも良いと思います。あくまでも自分の好みにペダルを近づける最近のモデルか、または長年の定評と実績を持つモデルで自分のテクニックに磨きをかけるという方法も良いでしょう。今回の特集の中では幅広いジャンルに対応可能なPREMIR EDP400/JやPEARL P-101P(特に初心者の方)またはDW5000ADなどがおすすめです。


注文はこちら >>

詳細はこちら >>

注文はこちら >>

詳細はこちら >>

注文はこちら >>

詳細はこちら >>
   

総合チェックとして

フットペダルは我々ドラマーにとって身近であり、しかも、もっとも重要なハードウェアーです。今回のフットペダル編では、各テストドラマーの率直な評価がご覧頂けます。特にメーカーカタログには期待できない点などを、通常の店頭での試奏よりもはるかに入念にシビアな試奏を行なった上での評価になっています。

今回取り上げたどのモデルもそれぞれが非常に魅力的なペダルばかりですが、中には評価が大きく割れているものや、ほとんどが一致して低い評価になってしまった点などもあり、カタログやマガジン記事や広告・一般のショップなどでは決して得ることのできないような、それなりに貴重な評価・情報になっているものと思います。
またメーカーの出荷状態では満足のいかない点なども、セッティングの改善方法を示したり、重要なレスポンスの向上にはスプリングの交換や、音色やバランスの問題にはビーターの交換など、基本的な性能を確実に向上させる方法もいくつか具体的に提案しています。
是非ともじっくりと参考の上、ベストチョイスにお役立てください。